2012年10月28日日曜日

10月28日


◎今日のテキスト

 ある朝、グレゴール・ザムザが気がかりな夢から目ざめたとき、自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変ってしまっているのに気づいた。彼は甲殻のように固い背中を下にして横たわり、頭を少し上げると、何本もの弓形のすじにわかれてこんもりと盛り上がっている自分の茶色の腹が見えた。腹の盛り上がりの上には、かけぶとんがすっかりずり落ちそうになって、まだやっともちこたえていた。ふだんの大きさに比べると情けないくらいかぼそいたくさんの足が自分の眼の前にしょんぼりと光っていた。
 ――フランツ・カフカ『変身』(原田義人・訳)より

◎フットセラピストとの共演(二)

 私は「ミュージック・メディテーション」と題してヒーリング系の演奏シリーズを持っているが、その演奏を聴いてもらいながら珠央さんの足つぼマッサージを受けてもらおう、という企画だ。
 身体の内側と外側の両方から日常の「凝り」をほぐし、感覚をひらき、心地よい時間を体験してもらおうと思っている。その時間は音読療法にも通じるゆったりした呼吸への意識と、マインドフルネスの感覚を持っていただくことができるだろう。
この「玉響(たまゆら)のとき Vol.2」というイベントは11月9日に羽根木の家で開催されます。興味のある方は気軽にお問い合わせください。

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