◎今日のテキスト
槌で打たなければ、切り崩せない堅さの土塊《つちくれ》であった。――岡は、板の間に胡坐をして、傍らの椅子に正面を切って腰を掛けている私の姿を見あげながら、一握りの分量宛に土塊を砕きとって水に浸し、適度に水分を含んだ塊を順次に取り出しては菓子つくりのようにこねるのであった。
岡の額には汗が滲んだ。彼の労働の状態を眺めていると、私も全身に熱を感じた。私達は朝の七時から仕事に着手して、午迄一言の言葉もとり交さなかった。――極寒の日であった。
——牧野信一「心象風景」より
◎舌の筋肉を鍛える(三)
舌を頬の内側にあてて押し出すと、外から見ると飴をほおばっているように見える。その舌の状態で、舌先を「の」の字を描くように動かして、頬の内側をなぞる。
「一、二、三、四……」と十回転くらいする。
右回りが終わったら、おなじように左回りもおこなう。
片方の頬が終わったら、反対側の頬もおこなう。
舌の筋肉が鍛えられると同時に、美容にもいいらしい。
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