2012年9月20日木曜日

9月20日


◎今日のテキスト

 ウェーゼル河の 南の岸の、
 静かで気らくな ハメリン町に、
 いつの頃やら ねずみがふえて、
 そこでもチュウチュ ここでもチュウチュ、
 ねずみのお宿《やど》は こちらでござる。

 猫にゃかみつく 赤んぼはかじる、
 犬とけんかも するあばれかた。
 帽子にゃ巣をくう 着物はやぶる、
 奥さん方の おしゃべりさえも、
 きいきいごえで けされる始末《しまつ》。

 ——ロバアト・ブラウニング「魔法の笛」(楠山正雄・訳)より

◎カツゼツの話(一)

 カツゼツは「滑舌」と書く。
 なめらかな、というより、くっきりはっきりとエッジの立った、輪郭の明瞭な発音について、それを「滑舌がいい」という。
 自分のカツゼツに問題をおぼえている人はかなり多くて、私のところにやってくる多くの人が、「最近なにかいっても聞き返されることが多くて」とか「なんとなくもごもごした感じでしゃべってしまうのが嫌なんです」という悩みを抱えていることがある。
 カツゼツについてそれはどういうことなのか、どういう要件を満たせば「よい」ということになるのか、少しかんがえてみよう。

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