2012年7月7日土曜日

7月7日

◎今日のテキスト

 四つのつめたい谷川が、カラコン山の氷河から出て、ごうごう白い泡《あわ》をはいて、プハラの国にはいるのでした。四つの川はプハラの町で集って一つの大きなしずかな川になりました。その川はふだんは水もすきとおり、淵《ふち》には雲や樹《き》の影《かげ》もうつるのでしたが、一ぺん洪水《こうずい》になると、幅《はば》十町もある楊《やなぎ》の生えた広い河原《かわら》が、恐《おそ》ろしく咆《ほ》える水で、いっぱいになってしまったのです。けれども水が退《ひ》きますと、もとのきれいな、白い河原があらわれました。その河原のところどころには、蘆《あし》やがまなどの岸に生えた、ほそ長い沼《ぬま》のようなものがありました。
 ——宮沢賢治「毒もみのすきな署長さん」より

◎小食は長生きのコツ?

 いろいろな長生きのコツがいわれているが、最新の実験データによれば、餌の量を通常の六〇パーセントにしたマウスは、通常のマウスより三〇パーセント程度長く生きるそうだ。
 サルを使った実験でも同様の結果が生まれるのだが、サルはさすがに餌の量が少ないことに不満を覚えるらしく、若々しいけれど不機嫌な顔つきのサルと、歳をとった機嫌のいいサルのグループが生まれるという。この話の真偽のほどは確かではない。
 が、いまさらこのような実験データを示されなくとも、先人はいつもいっていたではないか。腹八分目、と。
 我々はサルではなくヒトなのだから、若々しくかつ機嫌よく年を重ねていきたい。

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