2012年3月30日金曜日

3月30日

◎今日のテキスト

 四月×目
 地球よパンパンとまっぷたつに割れてしまえ! と怒鳴ったところで、私は一匹の烏猫、世間様は横目で、お静かにお静かにとおっしゃる。
 ——林芙美子『放浪記』より

◎指の形で声が変わる?

 古来からの武術家の知恵だが、いつもより大きな力を出したいとか、いつもよりすばやく動きたい、というときに、指を特殊な形に組んだり、ある形にギュッと力を入れることがある。
 たとえば、密教の行者が「印」を結ぶ、というような行為も、身体の一部をある形にすることで、身体全体の動きを変えるというようなことだろうと思う。
 西洋医学的な身体の認識になれてしまっている現代人にはちょっと不思議な方法かもしれないが、東洋医学や東洋思想では古来から、一部は全体に影響を与えるということが伝えられている。足の裏のツボの地図が身体全体に対応しているのは「反射区」といわれて、これは現代でもかなり有用性が認められている。
 音読するときにも、指とか足とか、身体のどこか一部にちょっと力をいれてみたり、姿勢を変えてみることで、自分の声や呼吸がどのように変化するのか、観察してみるとおもしろい。

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