2012年3月11日日曜日

3月11日

◎今日のテキスト

 行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとどまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。玉しきの都の中にむねをならべいらかをあらそへる、たかきいやしき人のすまひは、代々を經て盡きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家はまれなり。或はこぞ破れてことしは造り、あるは大家ほろびて小家となる。住む人もこれにおなじ。所もかはらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二三十人が中に、わづかにひとりふたりなり。あしたに死し、ゆふべに生るるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、いづかたより來りて、いづかたへか去る。又知らず、かりのやどり、誰が爲に心を惱まし、何によりてか目をよろこばしむる。そのあるじとすみかと、無常をあらそひ去るさま、いはば朝顏の露にことならず。或は露おちて花のこれり。のこるといへども朝日に枯れぬ。或は花はしぼみて、露なほ消えず。消えずといへども、ゆふべを待つことなし。』
 ——鴨長明「方丈記」より

◎自律神経と呼吸

 自律神経のうち交感神経が優位になると、脈拍が上昇する、体温が上昇して発汗する、血管や筋肉が収縮する、呼吸が早く浅くなるなど、身体が活動的な状態になる。逆に、副交感神経が優位になると、脈拍が下降する、体温が下がる、血管が拡張し筋肉が弛緩する、呼吸が深くゆっくりになる、そして消化器系の動きが活発になる、など、休息や眠りの状態になる。
 このことを利用する。呼吸をゆっくり深くすることで副交感神経を優位にできる。
 忙しく生活や仕事に追われストレスにさらされている現代人のほとんどは、交感神経が高揚している状態が多いので、意識的に副交感神経を優位にさせる必要がある。

2 件のコメント:

  1. 中学か高校の教科書に載っていました。
    当時は古風な文字使いに萌えていましたが、
    とっても深~い内容だったのですね。

    最近知った詩で気に入った詩はこちらです。
    「明日ありとおもふ心の仇桜、夜半に嵐の吹かぬものかは」
    (親鸞上人)

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  2. たしかに教科書に載ってましたね。
    ずっと読んでいくと、室町時代の大地震や飢饉などで都が荒れ果てた様子などが描かれています。いまの日本に重ね合わせずにはいられません。

    親鸞の詩をご紹介いただき、ありがとう。

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