◎今日のテキスト
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
あかしやの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああ そうだよ
ほら 白い時計台だよ
この道はいつか来た道
ああ そうだよ
お母さまと馬車で行ったよ
あの雲もいつか見た雲
ああ そうだよ
山査子《さんざし》の枝も垂《た》れてる
——北原白秋「この道」
◎リズム感の話(三)
リズム感がよい、というのは、一定のビートを正確に刻むことができる、ということもあるかもしれないが、むしろ「リズムの変化」に対して感覚が鋭敏である、ということかもしれない。ひょっとしてそれは同じことなのかもしれないが。
揺れ動くリズムに対して自分の身体のリズムを同調させることができる能力。これが高まってくると、複雑なリズムや揺れ動くリズムも表現できるようになる。一定のビートで刻まれている音楽ばかり聴いている人が、むしろリズム感が悪いという私の経験的事実は、そのような理由によるものなのだろう。
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