2012年5月13日日曜日

5月13日

◎今日のテキスト

 年中借金取が出はいりした。節季はむろんまるで毎日のことで、醤油屋、油屋、八百屋、鰯屋、乾物屋、炭屋、米屋、家主その他、いずれも厳しい催促だった。路地の入り口で牛蒡《ごぼう》、蓮根《れんこん》、芋、三ツ葉、蒟蒻《こんにゃく》、紅生姜《べにしょうが》、鯣《するめ》、鰯など一銭天婦羅《てんぷら》を揚げて商っている種吉《たねきち》は借金取の姿が見えると、下向いてにわかに饂飩粉《うどんこ》をこねる真似《まね》した。近所の小供たちも、「おっさん、はよ牛蒡《ごんぼ》揚げてんかいナ」と待てしばしがなく、「よっしゃ、今揚げたアるぜ」というものの擂鉢《すりばち》の底をごしごしやるだけで、水洟《みずばな》の落ちたのも気付かなかった。
 ——織田作之助『夫婦善哉』より

◎民間療法もピンからキリまで

 民間療法にはいろいろなものがあるが、非常にしっかりした理論や実践にもとづいた実用的なものから、お金儲けだけが目的の非常にあやしいものもある。療法の知識がない一般の人には、それらを見極め区別するのはむずかしい。
 しっかりしているかどうかを見極めるには、その療法の理論がしっかり体系づけられているか、客観的で医学的な裏付けがなされているか、療法を実践している主催者や団体に透明性や公平性があるかどうか、などがある。といっても、これはあくまで私の基準である。
 音読療法では極力、主観的なもの、スピリチュアルなものを排し、客観的で論理的な考え方を採用し、実践してその効果をなるべく多くの人に試してデータを取るようにつとめている。

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