◎今日のテキスト
オーレンカという、退職八等官プレミャンニコフの娘が、わが家の中庭へ下りる小さな段々に腰かけて、何やら考え込んでいた。暑い日で、うるさく蠅《はえ》がまつわりついて来るので、でももうじき夕方だと思うといかにもうれしかった。東の方からは黒い雨雲がひろがって来て、時おりその方角から湿っぽい風が吹いていた。
——アントン・チェーホフ「可愛い女」(神西清・訳)より
◎東北被災地支援ツアーふたたび
2011年内に三谷産業株式会社の全面的バックアップをいただいて、東北被災地ツアーを2回、計4日間、延べ7回の音読ケアワークを、小学校の体育館や仮設住宅の集会所をお借りして実施した。
それを、今年もまたやることになった。
もう夏である。いろいろと状況が変わっている。被災地の様子も気になっていた。
一番状況の変化が大きいのは、なにより私たち自身だろう。
昨年は現代朗読協会のメンバーが慣れない音読エチュードや唱歌で皆さんといっしょにあれこれやってきた。とても喜んでいただいたのが励みとなった。
今年は音読療法士が誕生していて、いわば音読ケアワークの専門家がいる。とても心強い。
0 件のコメント:
コメントを投稿