2012年6月19日火曜日

6月19日

◎今日のテキスト

 卯の花の におうかきねに
 時鳥《ほととぎす》 早も来鳴きて
 しのび音もらす 夏は来ぬ

 五月雨の そそぐ山田に
 早乙女が 裳裾ぬらして
 玉苗植うる 夏は来ぬ

 橘の かおる軒ばの
 窓ちかく 蛍とびかい
 おこたり諌《いさ》むる 夏は来ぬ

 楝《おうち》散る 川辺の宿の
 門遠く 水鶏《くいな》声して
 夕月涼しき 夏は来ぬ

 五月闇 蛍とびかい
 水鶏《くいな》鳴き 卯の花さきて
 早苗植えわたす 夏は来ぬ

 ——佐々木信綱「夏は来ぬ」より

 ◎音読療法が目指すところ

 さまざまなセラピーがあるが、音読療法もそのひとつであることはまちがいない。ただし、音読療法は明確な指標を持っている。
 実証的で客観的、そして論理的であること。
 呼吸法や発声などさまざまな手法をもちいるが、そのすべてにおいて実証的に効果を確認していく。確認も主観ではなく、可能なかぎり客観的な視点に置いておこなう。
 想像や空想ではなく、だれもが共有できる論理にもとづいている方法で確立されているかどうかを、常に検証している。

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