2012年6月27日水曜日

6月27日

◎今日のテキスト

 ぼくが今より若くて今より傷つきやすかった時代に父から受けた一種の忠告を、ぼくは何度も心の中で繰りかえしながら生きてきた。
 「他人のことをとやかく言いたくなったときはいつでもね、この世の誰もがおまえほどに恵まれた生き方をしてるわけじゃないと思い出すことだ」
 父はそれ以上何も言わなかったものの、ぼくと父とは、他人行儀なやりかたで異常なほど意思を伝え合ってきたから、父はこの言葉にもっと大きな意味を含めているのがよく分かった。
 ——スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』(枯葉・訳)より

◎介護予防という考え方(三)

 音読療法は道具もいらないし、方法もシンプルなので、年配者にも簡単に覚えてもらって実行してもらうことができる。
 できれば毎日、呼吸法、発声、そして音読というパターンでやれるように習慣づけてもらうと効果的だ。ラジオ体操のように。
 音読療法を実践すると、反芻思考を断ち切り、「いまここ」の自分自身に意識を向けてマインドフルの状態になりやすくなる。調子がよくても悪くても、自分自身を大切にして、いきいきとすごす時間が多くなるだろう。趣味や交際に積極的になり、充実した毎日をすごせるようになる。
 そのことが結果的に介護を予防することに大きく役立つのだ。

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