2012年4月30日月曜日

4月30日

◎今日のテキスト

東海《とうかい》の小島の磯の白砂に
われ泣きぬれて
蟹とたはむる

頬《ほ》につたふ
なみだのごはず
一握《いちあく》の砂を示しし人を忘れず


——石川啄木『一握の砂』「我を愛する歌」より

◎怒りのいくつかの様相

なにかが原因で怒りをおぼえてそれを表現しているとき、怒りの背後に怒りとは別の感情があることがある。
本人は激怒していると思っているその背後には、悲しみの感情があったり、疲れやいらだちがあったりすることがある。感情はいくつかの種類が組合わさったり、多重構造になったりしていて、表面には怒りになって表れていることが多い。
自分が怒っていると思っているとき、その奥にさらに別の感情が隠れていないか、悲しみやいらだちがないか、ちょっとゆっくり呼吸をととのえてチェックしてみる。怒りの奥にある別の感情に気づいたとき、自分自分についての理解が深まり、自分自身の面倒をよりよくみることができるようになる。

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