2012年4月22日日曜日

4月22日

◎今日のテキスト

 伸子は両手を後にまわし、半分明け放した窓枠によりかかりながら室内の光景を眺めていた。
 部屋の中央に長方形の大テーブルがあった。シャンデリヤの明りが、そのテーブルの上に散らかっている書類――タイプライタアの紫インクがぼやけた乱暴な厚い綴込《とじこみ》、隅を止めたピンがキラキラ光る何かの覚え書――の雑然とした堆積と、それらを挾んで相対し熱心に読み合せをしている二人の男とをくっきり照して、鼠色の絨毯《じゅうたん》の上へ落ちている。
 ——宮本百合子『伸子』より

◎「んー」から「あー」

 息を全部吐ききってから、自然にゆっくりと鼻から肺に空気を呼びこみ、その息を使って声を出す。
 最初は口を閉じたまま、いわゆる「ハミング」という発声法で鼻から「んー」と長く声を出してみる。ハミングしながらゆっくりと息を出しきっていく。
 ハミングで息を全部吐ききったら、ふたたび自然にゆっくりと鼻から肺に空気をいれ、今度はハミングの状態から「アゴが自然にゆるんで下にさがる」ように意識しながら口をあけ、「あー」という発声に以降する。できるだけ全身の力を抜き、アゴも「ぽかーん」としたときのようにだらしなくあけ、自然な身体の状態にまかせて「あー」という声を息に乗せていく。身体のなかに振動が生まれ、そこに意識を向けることでマインドフルネスを容易に実現できる。

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