2012年4月17日火曜日

4月17日

◎今日のテキスト

 けさ急に思い立って、軽井沢の山小屋を閉めて、野尻湖に来た。
 実は――きのうひさしぶりで町へ下りて菓子でも買って帰ろうとしたら、何処の店ももう大概引き上げたあとで、漸《や》っと町はずれのアメリカン・ベエカリイだけがまだ店を開いていたので、飛び込んだら、欲しいようなものは殆ど何も無かった、木目菓子《バウム・クウヘン》の根っこのところだけ、それも半欠けになって残っていたが、いくら好きでも、これにはちょっと手を出し兼ねていた。そこへよく見かける一人の老外人がはいって来た。この店のお得意だと見え、「おやおや、お菓子、もうなんにも無いですね……」と割に流暢な日本語で店の売子に言葉を掛けながら、私の手を出しかねていたバウム・クウヘンを指して、「これは鼠が噛《かじ》ったのですか?」などと常談さえ云う。
 ——堀辰雄「晩夏」より

◎足の裏

 足の裏にはたくさんのツボがあって、それは全身に対応している。その関係を称して「反射区」といったり、英語では「リフレクソロジー」といったりしている。
 足ツボを刺激するのは健康にも有益だが、足の裏を意識するのはマインドフルネスにも役に立つ。
 たいていの人は普段の生活で足の裏の存在を忘れている。時々思い出してやることで、自分の存在が足の裏から頭のてっぺんまであることを意識することができ、マインドフルネスの実践ができる。

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