2012年12月8日土曜日

12月8日


◎今日のテキスト

 大正八年一月五日の黄昏時《たそがれどき》に私は郊外の家から牛込《うしごめ》の奥へと来た。その一日二日の私の心には暗い垂衣《たれぎぬ》がかかっていた。丁度黄昏どきのわびしさの影のようにとぼとぼとした気持ちで体をはこんで来た、しきりに生《せい》の刺《とげ》とか悲哀の感興とでもいう思いがみちていた。まだ燈火《あかり》もつけずに、牛込では、陋居《ろうきょ》の主人をかこんでお仲間の少壮文人たちが三五人《さんごにん》談話の最中で、私がまだ座につかないうちにたれかが、
「須磨子《すまこ》が死にました」
 と夕刊を差出した。私はあやうく倒れるところであった。
  ――長谷川時雨「松井須磨子」より


◎体調を崩しやすいシーズン

 年末になると飲む機会が増えたり、そのせいが夜更かしになったり、風邪やインフルエンザがはやったりと、体調を崩しやすくなる。
 風邪やインフルエンザウイルスは、空気が乾燥していると蔓延しやすい。太平洋側の冬は乾燥するので、とくに感染しやすくなる。暴飲暴食や夜更かしによる免疫力の低下でてきめんに発症しやすくなるので、いかに体調を維持するかが重要になる。
 何度も書いているが、免疫力の維持には自律神経を整えることがもっとも効果的だ。とくに休息・回復の神経である副交感神経をしっかり働かせるようにすることが重要で、そのためには呼吸法を毎日丁寧にやること必要だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿