2012年12月22日土曜日

12月22日


◎今日のテキスト

 女学校はお茶の水の聖堂のとなりに、広大な敷地をもっていた。聖堂よりに正門があって、ダラダラ坂の車まわしをのぼると、明治初代の建築である古風な赤煉瓦の建物があった。年を経た樫の樹が車まわしの右側から聖堂の境に茂っていてその鬱蒼とした蔭に、女高師の学生用の弓場があった。弓場のあるあたりは、ブランコなどがある広くない中庭をかこんで女学校の校舎が建てられているところから遠くて、長い昼の休み時間にしか遊びにゆけなかった。低い丘のようになった暗い樫の樹かげをぬけ、丘の一番高いところに立って眺めると、一面の罌粟畑で、色様々の大輪の花が太陽の下で燃え立ち咲き乱れていた。それは、女学生になって初めての夏の眺めで、翌年から、そこに新校舎の建築がはじめられた。
 ――宮本百合子「女の学校」より

◎日が長くなっていく日々

 一年でもっとも昼がみじかい冬至がすぎて、これからは一日一日、少しずつ昼が長くなっていく。寒さのピークはまだ先のことだが、陽の光が多くなっていく日々にさしかかったと思うのはなんとなく元気な気持ちになる。
 寒いけれどがんばって早起きを心がけ、呼吸法やストレッチ、自分なりの運動と規則正しくバランスのとれた食生活をつづけて、体調よく新年を迎えたい。
 気持ちが沈むニュースや思わしくない世相があるが、なによりも自分自身の心身がととのっていればさまざまなトラブルにも対処できるだろうし、人にも貢献するチャンスがあるかもしれない。

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