◎今日のテキスト
ある晩春の午後、私は村の街道に沿った土堤の上で日を浴びていた。空にはながらく動かないでいる巨《おお》きな雲があった。その雲はその地球に面した側に藤紫色をした陰翳《いんえい》を持っていた。そしてその尨大《ぼうだい》な容積やその藤紫色をした陰翳はなにかしら茫漠《ぼうばく》とした悲哀をその雲に感じさせた。
――梶井基次郎「蒼穹」より
◎自分の身体に訊く
自分の体重の変化を知ることは大切なことかもしれないが、数字を気にしすぎるのもよくない。
最近体調がよくないな、疲れがたまっているな、と感じているのに、体重計に乗ってみたら体重に変化はなく、むしろ増えているくらいなので、安心してしまう、という話を聞いたことがある。自分の身体からのサインを大切にせずに、体重計の数字にたよってしまうわけだ。本当なら、数値がどうであれ、体調がよくないと感じたらしっかり休むなり、栄養を取るなりしたほうがいいのに。
あるいは、体調がとてもいいのに、体重が増えていることばかり気にして無理にダイエットを敢行する人がある。体重が大切なのか、体調が大切なのか、よくかんがえていただきたい。
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