2013年1月12日土曜日

1月12日


◎今日のテキスト

 文久元年の冬には、江戸に一度も雪が降らなかった。冬じゅうに少しも雪を見ないというのは、殆ど前代未聞の奇蹟であるかのように、江戸の人々が不思議がって云いはやしていると、その埋め合わせというのか、あくる年の文久二年の春には、正月の元旦から大雪がふり出して、三ガ日の間ふり通した結果は、八百八町を真っ白に埋めてしまった。
 故老の口碑によると、この雪は三尺も積ったと伝えられている。江戸で三尺の雪――それは余ほど割引きをして聞かなければならないが、ともかくも其の雪が正月の二十日頃まで消え残っていたというのから推し量ると、かなりの多量であったことは想像するに難くない。少なくとも江戸に於いては、近年未曾有の大雪であったに相違ない。
 ――岡本綺堂「半七捕物帳 雪達磨」より

◎入眠のための呼吸法

 昨夜、知り合いがネットで「横になったけどちっとも眠れないのでひさしぶりに薬を飲もうかなあ」とつぶやいていたので、呼吸法を教えてみた。
 吐くことを意識する副交感神経を昂進する呼吸法で、深層筋である内肋間筋と腹斜筋群を呼吸によって収縮させる。副交感神経が昂進すれば、自動的に交感神経は沈静化し、日中の活動やストレスやいそがしい思考によって興奮した身体は鎮静していき、スムーズに入眠の態勢へとはいっていく。
 簡単な仕組みなのだが、大変効果があったと今朝報告があって、うれしく思った。

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