2012年12月2日日曜日

12月2日


◎今日のテキスト
 霧の深い、暖かな晩だった。誘われるように家を出たKと私は、乳色に柔かくぼかされた夜の街を何処ともなく彷徨い歩いた。大気はしっとりと沈んでいた。そして、その重みのある肌触りが私の神経を異様に昂ぶらせた。私の歩調はともすれば早み勝ちだった。――私達はK自身の羸《か》ち得た或る幸福に就いて、絶えず語り続けた。それは二人の心持を一そう興奮させた。そして、夜の更けるのも忘れていた。
 ――南部修太郎「霧の夜に」より

◎逆流性食道炎(一)

 知り合いで逆流性食道炎と診断され、薬を飲んでいる、という者がいる。この病気はなんらかの理由で胃酸や十二指腸液が食道へ逆流し、食道が荒れるというもので、薬は胃酸を抑えるものらしい。
 胃酸を抑えれば症状は軽くなるかもしれないが、胃酸が逆流するという根本を治癒することにはならない。
 別の知り合いが、ストレスがある時期に同じ症状になり、ストレスがなくなったら快癒した、という話をしている。ということは、この病気はストレスと深い関係があるかもしれない。ストレスと関係があるとしたら、自律神経の不調による消化器系の働きの弱り、あるいは異状をかんがえることもできる。自律神経のうち副交感神経は消化器系の働きを促進する。副交感神経は「回復」の神経系だ。

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